人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ブレンデル in ブレーメン

今週末は土曜、日曜と続けてコンサートに行ってきました。いずれも素晴らしい演奏でしたので、まだ興奮が冷めません。

土曜日はブレーメンにて夜8時からアルフレート・ブレンデルのリサイタルでした。曲目は前半がハイドンのニ長調ソナタと、シューベルトのト長調ソナタ(18番)。ハイドンは軽いタッチでコミカルな演奏が印象的でした。弾き終わったあとに「どうです?ざっとこんなもんですよ」てな具合に客席を見てニッコリしていたので、客席からは笑いが起こっていました。

2曲目のシューベルトは、これを目当てに出かけたも同然の、私の大好きな曲。ブレンデルさんは御歳75ですが、実に色彩豊かな音色です。ピアノって、こんなにも沢山の音色を出す事が出来るんですね。約40分の大曲ですが、時間を忘れて引き込まれてしまいました。

休憩後の後半はモーツァルトの幻想曲ハ短調と、ロンドイ短調。かなり詩情豊かに歌わせる演奏です。「えっ、これ本当にモーツァルト?」と思ってしまうような。好き嫌いが分かれるとは思いますが、こういうコクのあるモーツァルト好きです。

そして最後はハイドンのハ長調ソナタ。1曲目もそうなんですけど、ブレンデルがハイドンを弾く時って、まるで自分の作品を弾いているように感じます。きっと並々ならぬ思い入れがあるのでしょう。プログラムの最初と最後に持ってくるあたり、そのこだわりを感じます。
そして曲の最後には再び客席を見て「今晩はいかかでした?」とばかりにニッコリ。素晴らしかったですよ!もちろん場内はスタンディングオベーションで、割れんばかりの大喝采でした。
by primno_abyssalis | 2006-10-09 01:22
<< 朝からショスタコーヴィチ 2週間ぶりルームメイト >>